アルファロメオの初代エンブレムのアイデアがひらめいた瞬間、見ていたモノは、「スフォルツァ城に描かれている、ヴィスコンティ家の紋章 ヴィショーネ」だったことをを、ご存じでしょうか?
ひらめた瞬間は、スフォルツァ城のフィラレーテ塔がみえるカステッロ広場で、路面電車を待っているときでした。
ひらめいた瞬間、見ていたモノは?
アルファロメオの初代エンブレムのアイデアがひらめいた瞬間、見ていたモノは、上記写真の「スフォルツァ城の正面フィラレーテの塔に描かれている、ヴィスコンティ家の紋章 ヴィショーネ」だったことを、ご存じでしょうか? ※ヴィショーネは、上記写真で青く描かれている蛇です。
Osservando la torre del Filarete del Castello Sforzesco la sua attenzione viene colta dal Biscione Visconteo, simbolo della Famiglia che ha dominato a Milano in epoca medievale.
【訳】スフォルツェスコ城のフィラレーテの塔を眺めていたとき、中世のミラノを支配していたヴィスコンティ家の紋章であるビショーネに、目を奪われました。
Alfa Romeo – Logo
少し、補足しますね。
スフォルツァ城? フィラレーテの塔?
スフォルツァ城は、ミラノの観光名所にもなっている城です。フィラレーテの塔は、そのスフォルツァ城の正面真ん中にそびえる塔です。
中世の時代に、ヴィスコンティ家が小さな城を建て、その後を引きついだスフォルツァ家によって、現在の姿に至っています。
ヴィスコンティ家?
ヴィスコンティ家は、中世から現代にいたるまで、政治・経済・文化などあらゆる面において、ミラノを発展させてきた名門貴族です。
ミラノを支配した宗家は、中世に断絶してしまいました。
が、分家は現代にいたるまで脈々と続いています。
ヴィショーネ?
ヴィショーネとは、ヴィスコンティ家が家紋として採用した蛇の紋章のことです。
ミラノを発展させたヴィスコンティ家に敬意を払い、家紋であったヴィショーネは、中世の時代から現代まで、ミラノを象徴する1つとなっています。
そのため、アルファロメオだけでなく、サッカークラブのインテルミラノ、エスプレッソマシンメーカーのベッツェラでも、「ビショーネ(蛇)」が、採用されています。
ひらめた瞬間
エンブレムのアイデアがひらめた瞬間は、デザイナーのロマーノ カッタネオが、スフォルツァ城のフィラレーテ塔がみえるカステッロ広場で、路面電車を待っているときでした。
そこで、冒頭で説明した「フィラレーテの塔に描かれている、ヴィスコンティ家の紋章 ヴィショーネ」をみて、アイデアがひらめたのでした。
ロマーノ カッタネオは、アルファロメオの初代チーフ エンジニアであるジュゼッペ メロージの親友です。
さらに洗練し、初代エンブレム完成
その後、初代チーフ エンジニアであるジュゼッペ メロージとともに、さらに洗練し、以下の3つを加えて、初代エンブレムができあがりました。
- ミラノの旗にもなっている白地に赤十字
- 金色の文字「ALFA」と「MILANO」
- サヴォイア家の紋章(の一部となっている)結び目
サヴォイア家の(紋章の一部となっている)結び目が、採用されているのは、イタリア王国の王家へ、敬意を表したからです。
※ イタリア王国は、現在のイタリア共和国の前身で、サヴォイア家が王家でした。
ちなみに1946年、現在のイタリア共和国になったときに、サヴォイア家の(紋章の一部となっている)結び目は、アルファロメオのエンブレムから取り除かれています。
まとめ
というわけで、アルファロメオの初代エンブレムのアイデアがひらめいた瞬間、見ていたモノは、「スフォルツァ城の正面フィラレーテの塔に描かれている、ヴィスコンティ家の紋章 ヴィショーネ」でした。
エンブレムのアイデアがひらめた瞬間は、スフォルツァ城のフィラレーテ塔がみえるカステッロ広場で、路面電車を待っているときでした。
参考文献