絵画鑑賞初心者&入門者のためのルカ・カルレヴァリス(Luca Carlevarijs)の超解説です。画像付きで分かりやすくお伝えしますね。
ルカ・カルレヴァリス(1663年-1730年)は、ヴェネツィアを描いたヴェドゥータ(都市景観画)画家の先駆者。版画家・建築家でもある。17世紀から18世紀にかけて活躍した。その作風は、のちに活躍するカナレット、フランチェスコ・グアルディたちへ影響を与えた
『ヴェドゥータ(都市景観画)って?』という人はこちらをどうぞ。
ルカ・カルレヴァリスの略歴
ルカ・カルレヴァリス(Luca Carlevarijs)は、1663年にイタリア北東部の都市「ウディネ」で生まれました。ウディネは、ヴェネツィアから北東に約100kmほどの場所にあります。
ルカ・カルレヴァリスは、その後、ヴェネツィアで働くようになります。さらにローマを訪問した時に、当時ローマのヴェドゥータ(都市景観画)の先駆者であったオランダ人画家ガスパール・ファン・ウィッテル(Caspar van Wittel)の影響を受けます。
ルカ・カルレヴァリスは、ヴェネツィアへ戻ってきてから、正確な遠近法を使って、ヴェネツィアのヴェドゥータ(都市景観画)を描くようにになりました。
やがてルカ・カルレヴァリスが描いた「ヴェドゥータ(都市景観画)」や104点の「版画集」が出版します。これらによって、ルカ・カルレヴァリスは、人びとからの評価を得て、のちに活躍するカナレット、フランチェスコ・グアルディたちへ影響を与えます。
カナレットって?という人はこちらをどうぞ
『フランチェスコ・グアルディ?』という人はこちらをどうぞ
ルカ・カルレヴァリスの描いたヴェドゥータ(都市景観画)
ヴェネツィア、運河に面したドゥカーレ宮殿前の眺め(The Molo, Looking toward the Doge’s Palace)
ルカ・カルレヴァリス [Public domain], ウィキメディア・コモンズ経由で
1709年にデンマークの王様がヴェネツィアを訪問したことを祝って、ゴンドラ船の祭りが行われた様子を描いています。
こちらの作品は、日本で開催されている大エルミタージュ展(2017/3/18~2018/1/14)で来日中です。
- 作品名:ヴェネツィア、運河に面したドゥカーレ宮殿前の眺め(The Molo, Looking toward the Doge’s Palace)
- 制作年:1710年頃
- 作家名:ルカ・カルレヴァリス(Luca Carlevarijs)
- 技法/素材:キャンバス、油絵(oil on canvas)
- 寸法:Height: 64 cm (25.2 in). Width: 121 cm (47.6 in).
- 所蔵先:エルミタージュ美術館(Hermitage Museum)
リアルト橋(The Rialto Bridge)
ルカ・カルレヴァリス [Public domain], ウィキメディア・コモンズ経由で
こちらは版画です。リアルト橋を描かれていますね。オランダのアムステルダム国立美術館に保管されています。
- 作品名:リアルト橋(The Rialto Bridge)
- 制作年:1703年
- 作家名:ルカ・カルレヴァリス(Luca Carlevarijs)
- 技法/素材:エッチング(etching)
- 所蔵先:オランダ アムステルダム国立美術館(Rijksmuseum Amsterdam)
まとめ
ということで、今日は絵画鑑賞初心者&入門者のためのルカ・カルレヴァリス(Luca Carlevarijs)の画像付き超解説でしたがいかがでしたか? ここでもう一度、ルカ・カルレヴァリスさんについて復習しておきましょう。
ルカ・カルレヴァリス(1663年-1730年)は、ヴェネツィアを描いたヴェドゥータ(都市景観画)画家の先駆者。版画家・建築家でもある。17世紀から18世紀にかけて活躍した。その作風は、のちに活躍するカナレット、フランチェスコ・グアルディたちへ影響を与えた
それでは!
参考文献
- この文章は、クリエイティブ・コモンズ・表示・継承ライセンス3.0のもとで公表されたウィキペディアの項目「Luca Carlevarijs」を素材として二次利用しています。
- ヴェネツィア――美の都の一千年 (岩波新書) 宮下 規久朗著 amazon
- 「大エルミタージュ美術館展」展覧会カタログ /発行:日本テレビ放送網 ©2017年
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