ヴェドゥータ(=都市景観画)って…… と思いませんか? ということで絵画初心者の管理人が調べてみました。画像付きで超解説しますネ。
ヴェドゥータ(=都市景観画)とは、(イタリアの都市)ヴェネツィアの名所や景観を写真のように正確に写した絵画です。18世紀にヴェネツィア観光旅行の土産物として大人気になりました。
ヴェドゥータ(=都市景観画)には、ヴェネツィアの名所であるサン・マルコ広場やサン・マルコ広場やドゥカーレ宮殿、リアルト橋などが、まるで写真のように描かれています。人びとの影までちゃんと描かれているところがスゴイ!!!ということで、まずはこちらの画像をご覧ください。
カナレット [Public domain], ウィキメディア・コモンズ経由で
カナレット [Public domain], ウィキメディア・コモンズ経由で
でもそもそも、なぜこのようなヴェドゥータ(=都市景観画)が人気になったのでしょうか? それは「グランドツアー」という習慣があったのが1つの理由です。
グランドツアーとは
グランドツアーとは、イギリスをはじめとする西ヨーロッパ各地の貴族の息子・娘たちが、社会に出る前におこなった修学旅行です。17世紀頃からはじまりました。訪問地は、おもにフランス・イタリアなどの文化先進国でした。
グランドツアーで、イタリアを訪れる若者たちには、古代遺跡があるローマ(で学習)、ルネサンス発祥地のフィレンツェ(で学習)、歓楽の都ヴェネツィア(で遊ぶ)の各地が人気でした。
そのうち歓楽の都ヴェネツィアで遊んだ楽しい旅の思い出を残しておきたい……という需要がでてきました。しかしこの時代には写真は存在していません。ということで現代の写真の代わりに、写真のようにヴェネツィアの街を描いた「ヴェドゥータ(=都市景観画)」が発達し、おみやげとなって、18世紀に大人気になりました。
ところで、このヴェドゥータ(都市景観画)で有名な画家には、どのような人たちがいたのでしょうか……
ヴェドゥータ(都市景観画)で有名な画家
ということでヴェドゥータ(=都市景観画)で有名だったヴェネツィアの画家を3人ご紹介します。
ルカ・カルヴァリス(Luca CARLEVARIJS)
ルカ・カルヴァリス(1663年~1730年)さんは、ヴェドゥータ(都市景観画)の先駆者です。以下には、左手にはサン・マルコ運河、真ん中付近から順に、サンタ・マリア・デッラ・サルーテ教会、円柱上のライオン像、ドゥカーレ宮殿が描かれています。
Luca Carlevarijs [Public domain], _The_Reception_of_Cardinal_C%C3%A9sar_d’Estr%C3%A9es.jpg”>ウィキメディア・コモンズ経由で
ルカ・カルレヴァリスの肖像画および詳細はこちらをご覧ください。
カナレット(本名:ジョヴァンニ・アントニオ・カナル) / Canaletto(Giovanni Antonio Canal)
カナレット(1697年~1768年)さんは、ヴェドゥータ(都市景観画)によってヴェネツィアのイメージを世界に広めた画家として有名です。ちなみにカナレットは通称です。下はヴェネツィアの玄関サン・マルコ運河からながめたヴェドゥータ(都市景観画)です。左から鐘楼、サン・マルコ寺院、ドゥカーレ宮殿が描かれています。現代と同じ風景なのが素晴らしい!本当に写真の様ですΣ(゚Д゚)
作品名:Bucentaur’s return to the pier by the Palazzo Ducale
カナレット作 [Public domain], ウィキメディア・コモンズ経由で
カナレットの肖像画および詳細はこちらをご覧ください。
フランチェスコ・グアルディ(Francesco Guardi)
フランチェスコ・グアルディ(1702年~1785年)さんは、上で紹介したカナレットさんとならぶヴェドゥータ(都市景観画)画家として有名です。以下はサン・マルコ広場からサンマルコ寺院を眺めたヴェドゥータ(=都市景観画)です。
作品名:Piazza San Marco a Venezia.
Francesco Guardi [Public domain], ウィキメディア・コモンズ経由で
フランチェスコ・グアルディの肖像画および詳細はこちらをご覧ください。
まとめ
今日はヴェドゥータ(=都市景観画)について、絵画初心者の管理人が画像付き超解説をしました。いかがでしたか?
ここでもう一度、復習しておきましょうか。
ヴェドゥータ(=都市景観画)とは、イタリアのヴェネツィアの名所や景観を写真のように正確に写した絵画です。18世紀にヴェネツィア観光旅行の土産物として大人気になりました。
です。それでは。
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