絵画鑑賞が超初心者&入門者の管理人です。今回はティツィアーノ「ダナエ」を調べてみました。ところで、ティツィアーノとヴェネツィア派展特設サイトの「ダナエ」の説明を見た人で『?』と思う人はいませんでしたか? 管理人は「アルゴス王」とか「オリュンポス」とか……なんのことやら? という感じでした。ということで調べてみることにしました。
Titian [Public domain or Public domain], via Wikimedia Commons
では、はじめます。
ギリシア神話の登場人物「ダナエ」の話
絵画「ダナエ」は、ギリシア神話の登場人物「ダナエ」を題材にしています。ギリシア神話とは紀元前15世紀頃~紀元前8世紀頃に、イタリア半島の東の方にある古代ギリシアで成立しました。
どうりで、絵画の説明をみてもいまいち『?』というのが多いわけです。ギリシア神話の内容を少し知らないと、わかるわけがないですよね。
ということで、次に、ギリシア神話に基づいて絵画「ダナエ」の登場人物を整理してみましょう。
絵画「ダナエ」の登場人物を整理
ということで絵画「ダナエ」に関する登場人物を整理しましょう。登場人物は
- アルゴス王アクリシオス
- ダナエ
- ダナエ(=娘)の子
- ユピテル
になります。
ギリシア神話の「ダナエ」にあわせると関係が以下のようになります。
アルゴス王アクリシオス
アルゴス王アクリシオスとは、「都市アルゴスの王様アクリシオス」という意味です。ちなみに「アルゴス」は現在でもギリシアにあります。
ダナエ
絵画では裸で描かれている女性です。アルゴス王アクリシオスの「娘」になります。
オリュンポスの主神ユピテル
「オリュンポスの主神ユピテル」とは、ギリシア神話に登場するオリュンポス山に住む神々の一人、主神「ゼウス」を指しています。
ダナエの子
「ダエナの子」とは、ギリシア神話に登場する「ペルセウス」のことを指しています。ちなみにこの「ペルセウス」はやがて「メドゥーサ」の首をとる人です。「メドゥーサ」は見たものを石に変える能力を持つ怪物です。
とここで、登場人物が揃ったので、もう一度、特設サイトでの絵画「ダナエ」の説明をみてみましょう→第2章ティツィアーノの時代
今度はわかったのではないでしょうか(^_^)v
念のため整理した先ほどの図も載せておきますね。
ややこしいギリシア神話を理解するには図が必要ですね((+_+))
あっ、そういえば絵画「ダナエ」に描かれているもう一人を忘れてました。その説明を次にしますね。
羽が生え、弓を持った、裸の子供は誰?
絵画「ダナエ」をみていると「羽が生え、弓を持った、裸の子供」が右端にいるのがわかりますよね。これって誰? という人もいるのでは……というか管理人なんですけど(~_~メ)
Titian [Public domain or Public domain], via Wikimedia Commons
この「羽が生え、弓を持った、裸の子供」は、「エロース」というギリシア神話の「愛の神」を表しています。ここにもギリシア神話が登場していたんですね。
そして愛の神「エロース」は、ギリシア神話を受け継いだ「ローマ神話」で名前が「クピード」へ変化します。この「クピード」が英語読みになって、我々が知っている「キューピッド」になります。そう、我々が知っている、あの「恋のキューピッド」とかの「キューピッド」です。
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